こんにちは、予防歯科とインプラント・審美歯科で大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤泰司です。
最近読んだ診療関係の本の中で特に印象深いものを紹介します。去年の暮れクインテッセンス出版より発売された「HAインプラントセラピー」です。
この本は、予ねてよりHAインプラントに私自身大変興味があったので調度的を得たという感じで一気に読んでしまいました。
読み進めるうちに次第に以前から言われていたHAインプラントに対する風評は根も葉もないことに気づかされます。
100本以上の内・外からの論文を比較検討しながらエビデンスに基づき、記述されているため非常に理路整然としていて、多いに感銘を受けました。
本編は5章から成り立ち、1章は文献から長期予後から導かれるHAインプラントのエビデンスと題して、従来のHAインプラントの不信感に対しての筆者の回答が明確に記されています。
HAインプラントは過去の出回ったコーティング技術の未熟さ故に製品格差があり、そのために批判を浴びてきたこと、また多くの内外の文献を調べ精査すると批判よりも予知性の高さを報告する文献のほうが遥かに多くあることが記されています。
HAコーティングはよく消失すると批判を浴びていますが、それとて10年間で25パーセント以下であり、生体内では長期にわたりバイオインテグレーション効果が期待できます。
もしチタンが露出したとしてもその部位はオッセオインテグレーションしていつことが分かっています。
そしてHAインプラントの周囲には骨吸収が多く見られるという批判を受けますが、それは強固に骨と結合するHAインプラントの連結補綴の弊害であり単独補綴をすることにより解消されると筆者は述べています。
2章では抜歯即時インプラント埋入、3章はサイナスフロアエレベーション、4章はHAメンブランテクニック、5章は補綴のための周囲硬・軟組織マネージメントについて記されています。
3回読み返しても、まだ味のある本だと思いました。
HAインプラントにご興味のある先生方に是非読んでいただきたい本だと思います。
当院でもAQBインプラントを始めとしたHAインプラントはチタン系インプラントに比べて、最近では多くの手術に用いています。
予後も非常によくて、最終の被せ物が入るまでの期間はおよそ3ヶ月で、チタン系インプラントに比べて非常に短いといえます。
術式上押さえておかねばならないポイントはいくつかありますが、それを守ればほぼ100%成功しています。
今後のHAインプラントの進化発展から目が離せません。

