歯のこと

欠損修復の検査、診断、治療方針の考え方

こんにちは、技工士のナカムラです。

障害の程度と障害が拡大するリスクを予測する

欠損の検査とは、障害の程度と障害が拡大するリスクを予測するための情報をそろえることです。

そのために、現在の病態を口腔内、あるいはX線、模型によって検査します。

それをもとに、欠損になった経緯について医療面接し、支台歯としてリスクがあると考えられる残存歯について過去に異常がなかったかを確認します。

う蝕にしても歯周疾患にしても、一つの歯だけが羅患することは少ない為、欠損の原因を知ることによって、他の歯のリスクも予測できます。

また、う蝕で失ったか、歯根破折で失ったかによって、顎提の形態も変るため、治療方針や予後に大きく影響を及ぼします。

私たちが欠損を有する患者さんの治療を受け持ったら、現状の欠損を修復する方法を検討するのはもちろん、これ以上歯を失わないようにベストな処置方針を立てなければなりません。

しかし、実際には障害が拡大するリスクを予測することは非常に困難です。

残念ながら、長期間の保全を目的とした全顎的な補綴治療が、結果的に一度に歯を失ってしまうことになってしまう症例も少なからずあることは事実です。

オーバートリートメントと必要な治療との境を判断することは難しいのですが、修復処置は追従性をもつものであり、生体の変化への対応ができるものでありたい。

そのような意味でも、欠損修復のなかで、パーシャルデンチャーが果たす役割は大きいと思います。

適応範囲の広いパーシャルデンチャーでの修復は、欠損修復方法を提示する際に必ず選択肢の一つになるものです。

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