治療

ピエゾ サージェリー

こんにちは、予防歯科とインプラント・ホワイトニング・審美歯科で大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤です。

昨日、診療後、和田精密歯研インプラント事業部Tさんが所長Oさん,営業Kさんと一緒に来られました。

今回のお話は、今一番歯科界で話題となっている『ピエゾ サージェリー』の概要とデモについてです。

この内容は当院でTさんが講義されたものをまとめたものです。

ピエゾ サージェリー
ピエゾ サージェリーは、イタリアで開発された超音波振動による外科手術器具です。

今までの手術器具では困難だった、軟組織を傷つけずに硬組織のみを選択的に切削できることが大きな特徴です。

つまり軟組織(神経、血管、歯肉など)にダメージを与えずに、骨だけを正確に切ることが可能となったわけです。

その超音波振動により、正確に切削部分の骨の長さ・深さをコントロールできるため、非常に精密な骨切削をすることができます。

また軟組織に損傷を与えないため、より安全で、安心してインプラント手術を受けていただくことも可能になってきました。

更には、従来の回転式のドリルに比べて、患者様の身体的負担も軽減され、切削した骨へのダメージも少ないため治癒も早まるというメリットもあります。

従いまして、患者様にとっては非常に低侵襲な外科手術器具といえます。

ピエゾ サージェリー 実際に、卵を用いて実習をしてみました。

指先に約300グラムの力で優しくなでていきます。蝉が鳴くような音がしていくとかなり切削は上手くいっています。

ピエゾ サージェリー
殻の部分は壊れるけれど中の膜は破れません。

ピエゾ サージェリー ピエゾ恐るべしといったところです。

このピエゾサージェリーの出現により、インプラント手術はもとより、歯周外科、歯内療法、外科矯正で行うボーンサージェリーに新たな可能性をもたらしました。

例えば、サイナスリフトにおいて、上顎洞粘膜をほとんど穿孔せず、シュナイダー膜の剥離を行うことが出来るようになりました。

また、リッジエクスパンションや移植骨ブロック採取においても、外科的侵襲が少なく、術後の骨反応も良好だそうです。

そのほか日常の臨床応用としては、歯冠長延長術、骨性癒着歯の抜去、歯周外科手術など、その用途はいろいろあります。

また近年、様々なピエゾ サージェリー用の器具が開発されてきていますから、適応範囲も広がりつつあるとのことです。

日本では厚生労働省での認可に時間がかかり 全ての器具が市場に出るにはもう少し後になりそうです。

ピエゾ サージェリー 価格はまだまだ お手ごろ価格とはいえませんが、確かに診療に役立つ器具であることには間違いありません。

今後の導入は検討課題になりそうです。

まずはクインテッセンス社より10月発売の『ピエゾサージェリーのすべて』を読んで研究をしてみる必要がありそうです。

長時間、和田精密さんにはお世話になりました。

ピエゾ サージェリー

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