右下の親知らずの抜歯
みなさん、こんにちは。伊藤歯科医院カワニシです。
今日は右下の親知らずの抜歯のお話です。
今回の患者様は抜歯を検討して来院された時には、骨粗鬆症のお薬を飲まれていたため、担当医の先生に確認をお願し、お薬の服用が終わってから抜歯を行うことになりました。
それから3か月が経過し、先生からも問題ないとの返答があり、今回、右下の親知らずの抜歯を行うことになりました。
撮影したパノラマ写真で確認してみると右下の親知らずは手前の歯を押すように、歯ぐきの中で斜めに生えていました。
下顎の親知らずは、下歯槽神経に非常に近いところに生えている場合もあるため、CT画像でも親知らずと下顎を通っている神経管の位置等の詳しい解析を行います。
根っこはかなり神経に近いようですが、抜歯は可能との診断でした。
脈拍や血圧、酸素飽和度を測り体調を確認し、抜歯の注意事項をお伝えして、さっそく抜歯開始です。
まずは親知らずは歯ぐきの下に隠れている状態なので、歯ぐきを切開していきます。
親知らずの周りの骨を最小限削っていき、抜いていくスペースを作ります。
そこから親知らずの頭を輪切りにするように切断して取り除き、最後に根っこを分割して慎重に抜いていきました。
穴が開いた部分には骨を造るお薬を入れ、傷口を縫合し抜歯終了です。
再度パノラマ写真を撮影して確認してみると、抜き残しもなくスッキリと抜けていました!
下顎の親知らずの抜歯の場合、歯根が下顎の神経に非常に近いケースでは、しびれた感じか6ヶ月ぐらい継続する症例が200例に1例ほどの割合で起こることがあります。
数時間後に抜歯後の症状の確認のお電話をしたところ、痛み、出血、腫れ、痺れのいずれもないとのことでしたので一安心です。
右下の親知らずの抜歯、おつかれさまでした。
今回のように、他の診療科でのお薬を服用や治療によって、抜歯が行えなかったり、担当医に照会が必要になる場合があります。
他に通院している病院がありましたら、必ずお知らせくださいね。