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麻薬の副作用

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

前回麻薬が鎮痛薬として使用されるというお話をしました。

どんな薬にも副作用というものがありますが、今日は麻薬の副作用とその対策についてご紹介していきます。

1.悪心・嘔吐
投与を開始して10~30%の患者さんで発現するといわれています。
耐性が生じてくるので、1週間程度で改善しますが、長期間続いたり嘔吐がある場合には他のお薬へ変更が必要な場合もあります。
症状が現れてすぐに対応できない場合には、別のお薬を一緒に処方しておくこともあります。

2.便秘
15%~50%、ときには100%という高い割合で発現します。
鎮痛薬であるオピオイドは、胃・腸管運動抑制胃液・胆汁・膵液分泌抑制肛門括約筋緊張に止瀉作用がありますが、これが反面副作用にもなります。
耐性ができないので、使用期間中下剤が必要となります。
下剤の服用に抵抗がある場合には、坐薬や浣腸を選択する方法もあります。

3.眠気
投与開始時や増量時などに出現することがあります。
耐性ができるので症状が続くことはあまりありませんが、痛みよりも眠気の方が辛いといって追加の臨時鎮痛剤を控えてしまう人もいるそうです。
痛みがなく眠気が強いときは薬の量を減らし、眠気のために鎮痛薬が増量できないときは他の薬剤に変更するようになります。

4.せん妄
がん患者さんの場合、さまざまな原因でせん妄が起こることがあります。
これが薬剤性の場合には、その要因の薬半数がオピオイド鎮痛薬といわれています。
この場合には他の薬剤に変更するようになります。

5.呼吸抑制
呼吸回数が減少する状態をいいます。
呼吸抑制が起こる前に眠気が生じます。
無呼吸、呼吸困難、息切れ、呼吸異常、呼吸緩慢、不規則な呼吸、換気低下が現れた場合は使用を中止するようになります。
重篤な場合はオピオイド拮抗薬を使用します。

6.口腔乾燥
オピオイド鎮痛薬を服用している35%~50%の患者さんにみられます。
外分泌腺からの唾液分泌抑制により、口腔内の乾燥を生じるようになります。

7.その他
掻痒感、排尿障害、痛覚過敏が発現することがあります。

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