歯のこと

歯周病と全身疾患

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

歯周病は糖尿病や、低体重児出産等のリスク因子であることが多くの研究で明らかになっています。

さらにこれに加えて「炎症」が、脳卒中や冠動脈疾患などの動脈硬化性疾患や、リウマチなどの自己免疫疾患、そして認知症なども深い関係があることが最近わかってきているそうです。

これらの原因には、急性炎症ではなく、慢性炎症であることもわかっているそうです。

この炎症のなかでも重要な位置を占めているのが歯周病です。

アメリカでは、循環器系の疾患が日本より多いそうで、循環疾患と歯周病が深くかかわっていると、医科歯科共通の認識となっています。

慢性炎症はアメリカでは「THE SECRET KILLER(秘密の殺人者)」と呼ばれているそうです。

歯科医師ではない他の医師たちも、歯周病を非常に重視しています。

また医師向けの勧告を詳細な推奨リストとして発表されているそうです。

たとえば
・動脈硬化性疾患の治療では、患者が以前に歯周病と診断されている場合、歯科医師と綿密に連携する必要がある
・中等度以上の歯周病の患者には、歯周病が動脈硬化性疾患と関連があることを知らせるべきである
・歯周病疾患者の医学的評価に動脈硬化性疾患のリスク、心臓発作による突然死の家族歴、糖尿病、高血圧、脂質異常症などを含めるべきである
といったリストが、重要度別にランク付けされているそうです。

心臓病の患者さんを担当する医師は、これに沿って検査や診断、治療が勧められるようになっているそうです。

一方日本では、歯科医師向けの論文は多数発表されていますが、医科歯科連携を目指した学会勧告などはまだ発表されおらず、歯周病と循環器系の疾患に関しての意識は浸透していないのが現状です。

歯周病が全身疾患、未病に関与していることを理解している医師は日本ではまだまだ少数派だそうです。

健康寿命を延ばし、豊かなシルバーライフを送るためには、この認識が広まっていくことが課題といえそうです。

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