口腔がんセルフチェック
みなさん、こんにちは。伊藤歯科医院カワニシです。
今日は「口腔がん」のセルフチェックについてのお話です。
口腔がんは、たばこやお酒、また口の中の衛生状態が悪かったり、虫歯・義歯・口の乾燥などで常に舌が刺激されていることや、ヒトパピローマウイルス(HPV)感染なども原因と言われています。
口腔がんのほとんどは、お口の中や周りの直接目に見える場所にできます。
口腔がんのできやすい場所は舌・歯ぐき・頬の粘膜ですが、中でも舌が最も多く、口腔がんの中で40〜60%を占めています。
年齢別では2002年度の統計で、70歳代が29.1%、60歳代26.5%、50歳代が18.1%となっており、50歳以上が約80%を占めています。
しかし、初期の段階では痛みや出血などの自覚症状があまりないため、早期に発見し、早期に治療を行うことが重要となります。
セルフチェックは次のような手順です。
手順1:明るい光の下で、鏡を使って(入れ歯があれば外して下さい)。
◎唇の内側と下あごの歯ぐきを見て、触って下さい。
◎頭を後ろに傾けて、上あごの歯ぐきとその間を見て、触って下さい。
◎頬の(裏側)の粘膜を見て、触って下さい。
◎舌を前に出して、舌の両脇、舌と歯ぐきの間を良く見て、触って下さい。
◎下あごから首にかけて触って見て下さい。
手順2:良く観察し、チェックしましょう!
◎白い斑点や赤い斑点はありませんか? ◎治りにくい口内炎(2週間以上)や、出血しやすい傷はありませんか?
◎盛り上がったできものや固くなった所はありませんか?
◎顎の下と首の脇に腫れはありませんか?
◎食べたり飲みこんだりがスムーズにできますか?
(上記のチェック項目は公益社団法人口腔外科学会の「口腔がんのセルフチェック表」によるものです。)
いかがでしたか?たくさんの道具を必要とすることもありませんし、簡単にできそうですね。
ぜひ、月に1度はセルフチェックを行うことを習慣にして、心配な項目があれば、かかりつけの歯科医院、または口腔外科のある総合病院にご相談ください。