清掃性食品と停滞性食品
みなさん、こんにちは。伊藤歯科医院カワニシです。
今日は『清掃性食品』と『停滞性食品』のお話です。
まず『清掃性食品』とは、歯をきれいする食べ物のことを言います。
梅干しや酢の物のように、、摂取することで唾液が分泌され、口の中が酸性に傾くことを防いで、むし歯になりにくい環境にしてくれる食品を『間接清掃性食品』と呼びます。
口腔内が酸性に傾いていると、むし歯や口臭の原因になります。
またもう一つ、噛むことによって歯や粘膜の表面の清掃に効果が発揮される食べ物を『直接清掃性食品』と呼びます。
ざらざたとした食物繊維質によって、歯の表面や粘膜の食べかすや歯垢を洗い流してくれる働きがあります。
歯の表面や粘膜に付着した汚れを取り除き、きれいにしてくれる効果のある食品とは
①食物繊維を豊富に含んでいる
②糖質や油分等を含んでいない
③ある程度硬さがあり飲み込むために何回も咀嚼する必要がある
このような食品のことで、食物繊維の多いニンジン、ごぼう、レタス、セロリなどが代表的な食品です。
ニンジンはビタミンAが多く含まれている食品なので、エナメル質を強くする働きもあります。
よく噛むことは、唾液の分泌促進やあごの発達にもつながります。
これら『間接清掃性食品』と『直接清掃性食品』の2つを合わせて『清掃性食品』と呼ばれています。
食事の際は、食品が歯にどのような効果があるのか、気にかけて食べるようにするといいですね。
また反対に、お菓子(クッキー類・チョコレート・キャラメル・キャンディ・ポテトチップス)やドライフルーツ、ケーキ、パン、パスタなど、糖や油を含んでいて、口の中に残りやすい食べ物は『停滞性食品』と呼ばれます。
砂糖を多く含む上に、歯にまとわりつきやすいことが特徴です。
砂糖を多く含んだ炭酸飲料も停滞性食品に含まれます。
これらは軟らかい食べ物のため、噛む回数が少なくなり、唾液が多く分泌されず、歯に汚れが残ったままになるため、むし歯の原因にもなります。
これらの食べ物は出来るだけ摂らないことに越したことはありませんが、食べる際には量や頻度に気をつける必要があります。
特に頻度に気を付けてください。
摂取する量よりも頻度の多さが歯の健康に大きな影響を与えるので、特にダラダラ食いには注意が必要です。
歯を清掃してくれる食品・・・と言っても、歯磨きの代わりをしてくれるものではありません。
食後にはきちんと歯磨きをするようにしましょう。