海外の歯列矯正事情
みなさん、こんにちは。伊藤歯科医院のカワニシです。
今日は「海外の歯列矯正事情」についてのお話です。
海外と日本では、歯並びに対する意識がかなり違うようです。
日本ではかわいいとされる八重歯ですが、海外では「ドラキュラ」を想像させるとして悪い歯並びだと認識されるようです。
特に歯列矯正治療に積極的な国はアメリカで、治療をして歯並びをキレイにするのが当たり前という文化があり、ほとんどが子供のうちに歯列矯正治療をするといいます。
歯並びが悪い人は、自己管理能力に欠けているとの印象も与えるため、進学や就職などに影響が出る場合もあるからです。
また、歯並びが悪いと「貧しくて歯列矯正もできない家庭」と見られてしまうため、社会に出てから恥ずかしい思いをしないように子供の歯列矯正治療は親の義務であるとも考えられているようです。
予防歯科先進国のスウェーデンでは、20才未満で国が定めている基準を満たしている場合には、歯列矯正の治療が無料で受けられるそうす。
歯科検診も義務化されており、歯に対する意識がとても高い国であるということが言えます。
アメリカや欧米諸国などでは、キスやハグやなど、顔や体を近づけてコミュニケーションをとる文化があります。
そのため、口臭をきちんとケアできるよう、メンテナンスのしやすい口腔環境を整えるためのキレイな歯並びが必要という意識も根付いているのでしょう。
対して日本では、人との距離間をとても大切にする文化であるため、あまり至近距離でコミュニケーションをとりません。
口元を隠して笑ったり、少し離れて会釈であいさつをしたりします。
また海外では、矯正装置がついているということは、美しい口元を手に入れるために努力しているということであり 恥ずかしがって隠すこともなくみんな堂々と装置を見せているといいます。
カラーゴムなどでおしゃれにして、ファッションの一部としてを楽しんでいます。
さらには裕福な家庭の象徴として、治療が終わっているのも関わらずもそのまま装置や金具をつけている国もある程です。
しかし日本では、矯正の金具などが人に見えることは恥ずかしいと感じる人は多くいます。
海外と日本の歯並びの認識の違いは、こうした文化の違いが背景にあるからかもしれません。
1989年に当時の厚生省と日本歯科医師会が「80歳になっても自分の歯を20本の歯を残そうという「8020運動」が始まり、少しずつではありますが、日本にも歯の健康に対する意識が高まってきています。
歯並びの意識においてもアメリカやスウェーデンのような先進国に近づいていくといいですね。