2020年12月26日
矯正のための抜歯
みなさん、こんにちは。伊藤歯科医院カワニシです。
今日は矯正治療のために行った抜歯のお話です。
今回の患者様は今年6月、矯正の相談のために当院に来院されました。
マウスピース矯正での治療が可能か見積もりを依頼したところ、マウスピース矯正での治療は難しい症例であったため、矯正歯科に紹介させていただきました。
そして今年10月、矯正歯科からの紹介で、右上8番目・4番目、左上の4番目・8番目、左下の1番目、右下の5番目、合計6本の歯の抜歯を希望して来院されました。
矯正治療のための抜歯の場合、4番目の歯を抜歯することが多くあります。
その理由として、前歯と奥歯のほぼ中間にあり、ここにスペースを作ることで歯の移動量が少なくなるためです。
また、食べ物を食べるうえで、前歯や奥歯と比べると役割が少ない・・・という事も、理由の一つとされています。
また親知らずも歯並びに大きく影響するため、生えている場合は抜歯する事が多いです。
まずはパノラマ写真を撮影して、歯の状態を確認します。

特に大きな問題は無さそうです。
上の親知らずも歯茎から頭が出ており、ほぼ真っ直ぐに生えています。
本数が多いため、日を置いて、1本ずつ抜歯を行うことになりました。
初回は右上の親知らず(8番目)の歯から行われました。
脈拍や血圧、酸素飽和度を測り体調を確認し、抜歯の注意事項をお伝えして、さっそく抜歯開始です。
周りの骨を最小限削っていき、抜けやすい状態にします。
頭を掴んで慎重に抜いていきます。
あっという間に抜けました。

続けて2週間後には右下5番目の歯を、さらに2週間後には左上1番目の抜歯を行いました。
3本の抜歯が完了した時点で、矯正歯科の先生に中間報告を行いました。
残すところあと3本!
11月中に残りの右上4番目、左上4番目、左上8番目の抜歯を行い、今回の矯正のための抜歯がすべて完了しました。
抜歯の際には、毎回時間後に抜歯後の症状の確認のお電話をしましたが、痛み、出血、腫れ、痺れいずれの症状もなく、安心しました。
本数が多く、患者様自身も大変だったと思いますが、これできれいな歯並びに一歩、近づくことができました。
おつかれさまでした。