2021年04月07日
咬合
こんにちは、伊藤歯科医院歯科衛生士のタナカです。
「咬合」とは、下あごを上あごに向かって閉じてくる行為をさす場合と、上下の歯の接触関係をさす場合とがあります。
上あごは頭蓋骨に固定されていて、下あごは主に複数の筋肉に よって頭蓋骨から釣り下がっています。
これらの筋肉が収縮あるいは弛緩することで、下のあごが動きます。
すなわち咬合には、歯、筋肉、顎関節および中枢神経系が関与しますので、そのうちのどれか一つに問題が生じても咬合に問題が生じます。
顎関節は回転運動の他に前後左右にも動くことができ、複雑な機構でトラブルが生じやすい環境にあります。
かみ合わせが悪くなると、上下の歯の接触点数が減少するので咀嚼の能率が悪くなります。
咬合接触点数が減少していると、接触のある歯だけに咬合力が集中してしまうことになります。
さらにそれらの歯の支えが弱くなっている状態にあれば、通常のかむ力によっても大きな問題が発生します。
また前歯のかみ合わせが悪くなると発音がしにくくなったり、話す時に唾が飛んだり、唇が閉じにくくなったり、口が渇いたり、見てくれが悪くなったりする場合があります。 歯が1本抜けても、かみ合わせが悪くなりますので、対処してもらわなくてはなりません。
咬合は単に咀嚼だけに影響を及ぼすだけではない健康にとって大変重要な要素ですので、歯、歯周組織、舌、顎関節、関連する筋肉を常に健康であるようにメインテナンスを心がけましょう。